楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー2

皆さんこんにちは。

今年も残すところ後、わずかとなりました。皆さん、今年はどんな年でしたか?ゴーポンの方はと申しますと先日、地元のとても綺麗なお客様から「ソムリエ日記見てますよ」って言われました。もう、そのお言葉だけで、今年一年、良かったなぁ~って思ってしまいました。

泣いても笑っても後数日で、新年を迎えちゃいます。何とか有意義に過ごしたいものですね。

そこで、今年まだ残ってる大きな事といえばそう、クリスマスですよね。殆んどの方はもうクリスマスのディナー予約が決まってる訳でして…。

そんな貴方に用意した今年のファイナルテーマはレストランへのワインの持ち込みについてです。

お祝いに頂いたワインとか、思い出のワインをお店のお料理と共に楽しみたいと思ってる人は実は意外と多いようです。海外の方ではB.Y.O(bottle your own)というシステムがあって、決められた持込料を支払えば持ち込みOKというレストランもあるようで、お店の入り口にちゃんとその旨の表示がしてあるそうです。

日本での場合はというと、まだまだそういったレストランは少ないのが現状です。まずはお店の方に持ち込みの可否を聞いてみましょう。持込OKならば後は料金(持ち込み料、グラス使用料等)、システム等の確認を。料金は大体一本当り1000~4000円位が多いようです。料理のお値段によっては無料になる事もあるようです。

さて問題はその時のルール。

その1:そのお店で一番安価なワインよりもグレードの低いワイン持って行くのはマナー違反。

その2:お店にあるワインと同じワインを持っていくのはマナー違反。

その3:ワインを持ち込んでも何か一杯くらいはお店の物をオーダーしましょう。

補足:ヴィンテージワインやレアワインを持ち込む場合はお店の人にも少し楽しんで頂ける様な配慮をしてあげると、とてもスマートです。

*レストランにワインを持ち込むという事は言ってみれば焼き肉屋さんにお肉を持って行くのと同じ事。あくまでお店の好意で成り立っていると言う事だけは忘れないようにしたいですね。

ではでは皆さん、良いお年を。

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナーその1つづき

彼がその食事の時に請求された金額は なんと!9万7000円だったのです!!

内訳はこうでした。料理:15000円×2=30000円、グラスシャンパン:2500円×2=5000円、白ワイン:1800円×2=3600円、赤ワインボトル:これがなんと、46000円!、サービス料が合計金額の10%で8460円、消費税4653円で合計97713円。

どうですか皆さん。でもこれはけっしてお店側からぼったくられた訳ではないのです。

彼が予約したレストランは都内でも有数の有名レストランでした。そのようなレストランでは30000円を超えるようなワインはざらにあります。20万、30万なんてワインも決して珍しくありません。ただし、そのようなレストランでも1万円を越えないようなワインは必ずあるはずです。僕は彼に「で、そのワインは何だったの?美味しかった?」って聞きました。すると彼は「名前までは覚えてないけど、無茶苦茶美味かった」と言いました。

美味しい料理とワインで楽しい時間を過ごすはずがこんな悲しい結末になってしまった原因は、彼のレストランを利用する上での無知が原因だったと思わざるを得ません。彼は自分のおこずかいを把握し、身分相応のレストランを選び、ちゃんとワイン予算を言うべきだったのです。彼は赤ワインをおまかせで頼んでいました。通常、このようなグランメゾンと言われるようなレストランは、ある程度裕福な方、または会社の接待などで利用する事が多いと思います。ですから、レストラン側もそれなりのお客様、と言う前提で対応します。例えば、いかにも会社の社長風で地位もおありで、レストランの食事に精通している様なお客様がお一人2万円のお食事をされる様な時、1万円のワインをお勧めする様な事は先ずしないと思います。なぜなら、そのような一流レストランでの食事経験も豊富で、舌も肥えていらっしゃるようなお方に料理よりも安価なワインを勧めることの方がかえって失礼になると考えるからです。もちろん接待などで予算が決まっている場合はその中で収めます。僕も「お勧めワインはありますか」って訊かれた時は必ずそのお客様の年齢や風格、しゃべり方や同席される方との雰囲気や時には身に付けている腕時計などをチェックしてから相応のワインを勧めるようにしています。

ソムリエ日記キッチン飛騨ブログ

phot:モンカイノ・デ・マンキューソ (スペイン)

今回、このレストランのソムリエが勧めたワインは、レストランの格式の高さ、、料理の値段とのバランス、クリスマスというシチュエーション、赤ワインにいたってはお客様からの「料理に合う物をおまかせで」という要望があったという事から見ても料金的には適当なセレクトだったと思います。

彼がらが飲んだ赤ワインは46000円という、安くは無いワインでしたが、決して高すぎたワインではなかったと思います。

後に彼に会った時、僕は彼にこう言いました。「レストランのスタッフって一日に何人ものお客を見てるんだよ。あの時のソムリエさんがキミを見て、(このくらいのお客さんならこのレベルのワインで)って考えて出されたワインが自分の思ってた値段より高かったって事は、それって嬉しい事じゃん!。何十万もした訳じゃないんだし。」(本音を言うと彼が飲んだワインが何だったかの方が気になるゴーポン)

彼はこう言いました。「うんんまぁ。それもそうだけどぉ。マジ、本当いい勉強させてもらった。  でもねぇ、何か納得できねんだよなぁ。」

まぁ、別れちゃったから仕方ないか。 とほほほ。 南無阿弥陀仏…

つづく

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナーその1

 

美味しいワインをカッコよく注文したいのにワインメニューを見ても何がなんだか分からない。

でも、恥ずかしい思いはしたくないし、高いワインをオーダーできる勇気も金もない。

こんな不安を抱きながら食事をしてる人、結構いるみたいです。やっぱり身に付けましょう!ワインマナー!。今更人に聞けないワインマナー、結構あるみたいなんですよねぇーこれが。

 

絶対おさえておきたい2つのポイント。

それは「予算」と「好み」。この2点をはっきり伝えることが出来ればまず問題無いでしょう。逆の言い方をすれば、この2点を伝えないと とんでもないことになってしまっちゃったりします。 以前、東京在住のゴーポンの知り合いが、都内のレストランでクリスマスのディナーに一人1万5千円の料理を予約しました。  料理が 二人で3万円。飲み物をいれても総額5万円で足りるとふんでいたようです。「お飲み物は如何なさいますか。」と聞かれた時、彼はこう答えたそうです。「このコースに合うお勧めのワインでお願いします。」と。

最初にグラスシャンパンが出てきたようです。次に魚料理で白のグラスワイン。メインのお肉料理の時にハーフボトルにするかフルボトルにするか聞かれたので、酒に強い彼は酔った勢いもあって、フルボトルを頼んでしまいました。

彼の頭の中での計算はこうでした。(まぁ、グラスシャンパンがだいたい一人1000円として二人で2千円。白のグラスもまぁ1500円位だな。赤のフルボトルもまぁ、せいぜい15、000円ってとこだな)。

彼がその店を出る時、彼の心地良かったはずの酔いは完全に消え失せていました。そしてその後のお楽しみは無くなり、彼女を最寄の駅でさよならするまでの間、二人とも無言だったそうです。その後、しばらくして二人は別れました。

あの時、彼はいったい幾ら支払っていたのでしょうか。

                                                       つづく。

キッチン飛騨ソムリエ日記

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー

皆さんこんにちは。

飛騨高山のほうはもうすっかり秋めいて来ました。夜はもう寒いくらいです。自転車通勤してるごうポンは帰る時には手袋をしてるくらいです。

春はあけぼの 夏は夜 秋は夕暮れとか言って秋は夕暮れが一番良いみたいですが、あの、何とも言えない寂しさを感じる夕暮れはごーポンはとても苦手です。

そんな秋でも美味しい食材がたくさん出回るこの時季は必然的に美味しいワインが呑みたくなる訳でして、ワインと供に美味しい食べ物に出会えるこの季節は大好きなのです。皆さんも外でお食事をする機会も増え、ワインを飲む機会も増えてくるくる事でしょう。

そこで今回はワインマナーについてお話して行きたいと思いまぁ~ス。

以前にも少しお話しましたが、また少し違った趣でお話して行きたいと思いまぁ~ス。

お楽しみに!

ワイン日記

 

ソムリエって何?   つづき4

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、ソムリエの仕事についてお話して行きたいと思います。

前回お話した様にソムリエという仕事の目的は主にワイン等のお飲み物を介して、美味しいお料理とワインを頂きながら、楽しい時間を過ごして頂く為のお手伝いをさせて頂く事なんです。

これはソムリエの目的という以前にレストラン本来の目的ではないかと思います。

ソムリエは主としてお料理に合うワインやお飲み物ををセレクトしてお客様の食事の場を盛り上げようとするわけですが、これって下手をすると些か、取るに足らない事と思われてしまうことがあります。そういう時は少しへこんじゃいます。

だってそうですよね。お金を払って食べてるんだから好きな物を飲んで食べたいですよね。御もっともな事だと思います。

でも皆さん、料理と飲み物の相性についてどう思いますか?

たとえば極端な例かも知れませんが、コカ・コーラとお寿司が大好きな人がいて、おすし屋さんでコーラを飲みながらお刺身を食べる。

カフェオ・レが大好きな人が天麩羅やさんでカフェオ・レを飲みながら天丼をたべる。

もちろん、お客様の好みが最優先ですから、お客様がそれで満足されるのであれば、それはそれで良いのです。 ただ、上記のような例の方はある意味特別で、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

料理とワインの相性を探求する場合、あくまでも標準的で、中立的で、また、偏りが無く、自分の好みや嗜好を取り込まず、客観的に探求する事が大切だと思っています。要するに、一般的な人がふつうに美味しいと思う感覚こそが大切だと思います。

先程も言いましたが、お客様の好みこそが最優先です。が、私達には標準的な料理とワインの相性なるものを絶えず追求して行く姿勢を持ち続けることでより良いお食事を提供出来ると思っています。そしてそれは必ずお客様に伝わると思っています。このテーマには正解は無く、絶対も無く、終わりも在りません。だだ、料理と飲み物の相性なるものは間違いなく存在し,またどうして合うのか合わないのかには間違いなく、原因なり、理由が存在します。また、その時代とか時期によって日々変わって行くものと思います。雲をつかむような話なんですが、これからもどんどん追求して行かなければならないと思っています。

JSAでは年に数回、ワインのプロを対象にしたさまざまな講習会を開いて最新のワイン情報やスキルアップ、ワインと料理の相性などについて勉強をしています。キッチン飛騨ワインブログきっちん飛騨ワインブログ(写真は下呂温泉、ホテルパストールで行われた技術講習会での1コマです)。仕事の都合でなかなか出席できないのですが、出来る限り参加して、少しでも皆さんのお役に立ちたいと思っております。