ソムリエって何? つづき3

皆さんこんにちは。

前回お話したように、ソムリエの職業って言うのはあのように定義されているのですが、レストランで働く上で一番忘れてはならない事、それは、ソムリエである前に1サービスマンであると言う事です。

ソムリエはワインを造っているわけでもなく、ワイン鑑定士でもなく、ワイン評論家でもなく、ワインコレクターでもありません。

お客様がわざわざ身だしなみを整え、オシャレをし、レストランへ足を運ぶのは、美味しいお料理や飲物を介して日頃のいやな事を忘れ、楽しいひと時をすごすためではないでしょうか。仕事上の接待でもやはり、目的はお得意様と楽しい時を過ごす事にあると思います。私達はその目的を達成させるために料理に合ったお飲み物の提案や、気の利いたおもてなしで楽しいお食事になるためのお手伝いをさせて頂く。それこそがソムリエの仕事だと思っています。

お客様から、「お料理とても美味しかったです。」などと言われて調子づいてるサービスマンがよくいます。そう言われてもちろん嬉しいのですが、お客様はお金を払って食べに来ているのです。まかないではないのです。美味しくて当たり前です。そのお言葉を頂いて喜んで良いのは調理場で働いているスタッフだけではないでしょうか。

私達サービスマンがお客様から頂きたい最高のお褒め言葉は「今日の食事は美味しかった」ではなく、「今日の食事は楽しかった。また来るよ。」なのです。

日々頑張っていますがなかなか大変です。

私はソムリエとしての知識や技術、能力といったものは良いサービスを提供する上での一つの手段にすぎないと思っています。

ソムリエとしての技量が無くたって心のこもった素晴らしい接客の出来るサービスマンは沢山みえます。しかし、もし、そのような素晴らしいサービスマンがワインの知識も身に付けたらどうでしょう?ワイン通のお客様にも対応できますし、ワインを知らないお客様にも相談に乗れ、楽しい食事をさらに盛り上げてあげることが出来と思うのです。つまり、良いサービスを提供するためのツールが一つ増え、もっと気の利いたサービスが出来る事につながると思うのです。

しかしながら、この、「良いサービス」って一体何なんだろうっていつも頭を悩ませております。

以前にもお話いたしましたが、日本のソムリエたちを束ねているJSA(日本ソムリエ協会)ではその意識のレベルアップとスキルアップ、最新のワイン情報また、ワインの普及や楽しみ方を教えるためにさまざまな活動をしています。

次回はその辺りの活動についてお話して行きたいと思います。

 

その活動の中でも自分にとってとてもためになるのが各地域の支部ごとに行われる、定例セミナーです。

つづく…

ソムリエってなに?  つづき2

皆さんこんにちは。

前回に引き続きソムリエという職業についてお話したいと思います。

で、このソムリエという職業、実はこのように定義されています。

ソムリエとはワインを中心とする酒類、飲料、職全般の専門的知識を有し、その仕入れ保存、在庫,品質管理、サーヴィス方法等に留意し、個々のお客様の求めに応じる。また、酒類および料理選択の際には適切な助言を行い食事内容を健全で豊かなものにし、かつ、食事環境を清潔、衛生的で快適な雰囲気にすることを目的として良質の物的・人的サービスの提供を行うことにより経営の安定化、および飲食の快適性、安全性、文化性の維持向上を推進するものである。その活動の場は飲食提供を行う場であり、ワインを中心とする飲料のサービスを専門的に携わる者の「職業」を言う。

っとまあ、 こんな具合になっているわけです。つまりは厚労省の職業分類で認定された独自の職業なので、通称として使用されている、「○○○のソムリエ」という呼称は正式な場においては成立しないと言う事なんです。キッチン飛騨ブログ

お解かりいただけましたか。

  でも皆さんはソムリエって、飲んだワインがどこの国の、なんて言うワインなのかを当てられる技術を持った人達の事ってて思っていませんか。

次回はその辺についてもう少し踏み込んでお話しをして行きたいと思いまぁーす。 

                                                         つづく。

ソムリエって何?  つづき~

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、今回もソムリエについてお話したいと思います。

このソムリエと言う言葉、フランス語で「sommelier]と書くんですが、この言葉の起源は中世の頃に軍事物資を運搬するために特別に仕立てられた馬車のことを「ソム」と言っていまして、その馬車を管理する軍人のことをソムリエと言っていたようです。それがいつのまにか飲み物(特にワイン)を管理する人のことをソムリエというようになったようです。

日本にこのソムリエという職業が定着しだしたのはここ30年くらいのことでして当時は殆んどの人が聞いたことも無い職業」だったに違いありません。

で、このソムリエという職業、別に資格が無くてもできる仕事なんですが、何事においてもそうなんですが、お客のニーズレベルが上がれば上がるほど専門的な知識や技術が求められて来る訳でして、飲食業界においても例外ではなかったわけです。

1976年日本ソムリエ協会が発足しました。当時はまだ、発起人も少なくほんの数名からのスタートだったようです。ですが、今では会員数10、000人の大所帯へと発展して行きました。

ソムリエの資格っていうのは実はこの日本ソムリエ協会(japan sommelier association略してJSAと言います。)が主催する資格認定試験に合格した人が名乗ることができる資格なんです。

で、このJSAが主催する資格にはソムリエ資格のほかにワインアドバイザー資格(主に酒販店の方々が対象)ワインエキスパート(職業に関わらずワインを勉強したいと思ってる方々)を対象にした資格があります。(詳しくはJSAホームページをご覧くださいね。)キッチン飛騨ブログ

で、このソムリエという呼称って言うのが実は数年前に厚生労働省の職業分類(小分類371-13ソムリエ)で認定され、独自の職業として正式な場において名乗ることが出来る様になりました。

つまり、一つの専門職として国から認定されたわけです。

つづく。

ソムリエって何?

みなさんこんにちは。

今回はタイトルにもあるようにソムリエについてお話してみたいと思います。って言いますか、ソムリエというお仕事についてご説明をさせていただきたいと思います。何でいまさら?と思うかもしれませんが、実は先日、あるお客様から「貴方はワインのソムリエですよね?野菜とかチーズのソムリエの資格は取らないんですか。」って言われたのです。何て答えたらよいのか分からないまま、その場はやり過ごしましたが、今考えてみるとちゃんと説明して差し上げれば良かったかなと後悔しております。

つまり、ソムリエという言葉があまりにもいろんなところで乱雑に使われすぎてしまい、間違った認識をされているのです。いろんな業界の人たちが何々のソムリエという風にあまり深く考えずに使い出してしまったが為にこのような誤解が生まれてしまったようです。

 別にそんなこと何か問題でもあるのですか。って思うかもしれませんが、実は少し問題がありまして…。

つづく

洋食の時のご飯の食べ方

皆さんこんにちは。

さて、今回は洋食を頂いている時のライス、(ごはん)の食べ方についてお話したいと思います。

そもそも洋食といわれる国々(アメリカ大陸、ヨーロッパ)においては主食はお米ではなく、パンですよね。そのような国々でもお米は食べられているのですが、主食ではなく、主に付け合せや副材料として使われることが多いようです。日本のように主食として食べているところはアジア圏の国を除いてはあまり見当たりません。

で、そのお米。日本においては殆んど炊くわけですが、世界中を見渡しますと、炊くよりも 茹でて食べるかあるいは蒸して食べるほうが多いようです。そして、主食ではなく、サラダに混ぜたりとか付け合せのバターライスにしたりします。

で、お箸の国、日本では主食の時のお米は炊いて食べるので 粘り気が多少あり、お箸でも簡単に食べる事が出来ます。しかしながら、このお箸の国、日本に西洋の食事作法が入って来た時、その西洋料理における主食は当然の事ながらお米ではなく、パンだったのです。つまり、主食のご飯をナイフとフォークで美しく食べる作法なんてあるわけが無かったのです。

私共のレストランでは外国のお客様もいらっしゃいますが、殆んどは日本人といってよいでしょう。ですから、主食にはパンとご飯が選べるようになっています。ではこのナイフフォークでご飯を食べる時、どのように食べるのが食べ易く、また、スマートに見えるのでしょうか。お客様の食べ方を見ていますと沢山の方がフォークの背にご飯を乗せて食べていらっしゃいます。

 

でも、この食べ方、どう思います?なんか食べにくいと思いませんか?お口へ入れるまでに落っこちてしまわないかととても不安になってしまいます。

ナイフフォークでお料理を食べる時、パスタなどを食べるときは別としてフォークは基本的には食材を刺してお口に運ぶわけですから、当然フォークは伏せて使う事になります。元々食材を刺して使う道具で,ご飯を食べるわけですから食べにくいのは当然なことです。

しかしながらこのフォークの曲線を見てみますとスプーンと殆んど変わりません。ですからフォークの背を下にした場合、お料理をすくって乗せて食べることが容易に出来ることはおわかり頂けると思います。

 フォークでご飯を食べるときは下記のようにスプーンの様にすくってお召し上がりになった方が安定していて食べ易く、きれいに見えると思います。皆さんいかがですか。

最後にもう一つ、グリーンピースの様なコロコロと皿の上で転がるものをフォークで頂くときはフォークの背で少し潰してあげるとスッとすくえて簡単に食べられますよ。