楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー3つづき

 

その日、家に帰ってみると通販で買ったワインが届いておりました。

ふだんは届いたばかりのワインは旅疲れと言う事があるため、5日~7日程度落ち着かせてから開けるのですが、安価なワインのケース買いだったこともありまして、すぐに一本開けたのでした。

いつもの如く、ワインを開けると我が家の団子3兄弟(10歳、8歳、2歳)がたちまち寄ってきます。ゴーポン家では子供が3歳くらいの頃から 舐める程度にワインを口にさせています。(学校の先生、ゴメンナサイ)。

キッチン飛騨ソムリエ日記

子供って大人と比べると素直で単純なもんですから、おいしいとか、おいしくないって事を感じたままに言ってくれるんです。

それが面白く、また子供といえども結構参考にもなったりして ゴーポンの楽しみの一つになってしまいました。

『今日のワインどう?おいしい? ゴーポンはこの前のワインより少し重く感じるんだけど…。』

10歳:『えっ、思いの?!どれくらい?』といいながらワインの入ってるビンを持ち上げるのでした。

ゴーポン:『いやいや そうじゃなくってぇ、重いって言うのはねぇ』

『!?!???』

『ヤバイ…わからないんだ。分かりにくいんだ…。』

ゴーポンの頭の中には今日のお客様とのやりとりが甦って来ました。

キッチン飛騨ソムリエブログ

『ワインの重い軽い』。

多分ふだん何気なく使っているこの簡単な言葉、何も気もとめずに使っておりました。

子供に訊かれてはじめて気づきました。分かって頂けるだろうと自分で勝手に決め付けておりました。

反省です。

その他にもなんかわかりにくい言葉や表現がいくつか出てきてしまいました。

この 簡単でいて分かりにくい表現、ちゃんとお話させていただきます。

 つづく

 

ソムリエって何?   つづき4

皆さんこんにちは。

前回に引き続き、ソムリエの仕事についてお話して行きたいと思います。

前回お話した様にソムリエという仕事の目的は主にワイン等のお飲み物を介して、美味しいお料理とワインを頂きながら、楽しい時間を過ごして頂く為のお手伝いをさせて頂く事なんです。

これはソムリエの目的という以前にレストラン本来の目的ではないかと思います。

ソムリエは主としてお料理に合うワインやお飲み物ををセレクトしてお客様の食事の場を盛り上げようとするわけですが、これって下手をすると些か、取るに足らない事と思われてしまうことがあります。そういう時は少しへこんじゃいます。

だってそうですよね。お金を払って食べてるんだから好きな物を飲んで食べたいですよね。御もっともな事だと思います。

でも皆さん、料理と飲み物の相性についてどう思いますか?

たとえば極端な例かも知れませんが、コカ・コーラとお寿司が大好きな人がいて、おすし屋さんでコーラを飲みながらお刺身を食べる。

カフェオ・レが大好きな人が天麩羅やさんでカフェオ・レを飲みながら天丼をたべる。

もちろん、お客様の好みが最優先ですから、お客様がそれで満足されるのであれば、それはそれで良いのです。 ただ、上記のような例の方はある意味特別で、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

料理とワインの相性を探求する場合、あくまでも標準的で、中立的で、また、偏りが無く、自分の好みや嗜好を取り込まず、客観的に探求する事が大切だと思っています。要するに、一般的な人がふつうに美味しいと思う感覚こそが大切だと思います。

先程も言いましたが、お客様の好みこそが最優先です。が、私達には標準的な料理とワインの相性なるものを絶えず追求して行く姿勢を持ち続けることでより良いお食事を提供出来ると思っています。そしてそれは必ずお客様に伝わると思っています。このテーマには正解は無く、絶対も無く、終わりも在りません。だだ、料理と飲み物の相性なるものは間違いなく存在し,またどうして合うのか合わないのかには間違いなく、原因なり、理由が存在します。また、その時代とか時期によって日々変わって行くものと思います。雲をつかむような話なんですが、これからもどんどん追求して行かなければならないと思っています。

JSAでは年に数回、ワインのプロを対象にしたさまざまな講習会を開いて最新のワイン情報やスキルアップ、ワインと料理の相性などについて勉強をしています。キッチン飛騨ワインブログきっちん飛騨ワインブログ(写真は下呂温泉、ホテルパストールで行われた技術講習会での1コマです)。仕事の都合でなかなか出席できないのですが、出来る限り参加して、少しでも皆さんのお役に立ちたいと思っております。

洋食の時のご飯の食べ方

皆さんこんにちは。

さて、今回は洋食を頂いている時のライス、(ごはん)の食べ方についてお話したいと思います。

そもそも洋食といわれる国々(アメリカ大陸、ヨーロッパ)においては主食はお米ではなく、パンですよね。そのような国々でもお米は食べられているのですが、主食ではなく、主に付け合せや副材料として使われることが多いようです。日本のように主食として食べているところはアジア圏の国を除いてはあまり見当たりません。

で、そのお米。日本においては殆んど炊くわけですが、世界中を見渡しますと、炊くよりも 茹でて食べるかあるいは蒸して食べるほうが多いようです。そして、主食ではなく、サラダに混ぜたりとか付け合せのバターライスにしたりします。

で、お箸の国、日本では主食の時のお米は炊いて食べるので 粘り気が多少あり、お箸でも簡単に食べる事が出来ます。しかしながら、このお箸の国、日本に西洋の食事作法が入って来た時、その西洋料理における主食は当然の事ながらお米ではなく、パンだったのです。つまり、主食のご飯をナイフとフォークで美しく食べる作法なんてあるわけが無かったのです。

私共のレストランでは外国のお客様もいらっしゃいますが、殆んどは日本人といってよいでしょう。ですから、主食にはパンとご飯が選べるようになっています。ではこのナイフフォークでご飯を食べる時、どのように食べるのが食べ易く、また、スマートに見えるのでしょうか。お客様の食べ方を見ていますと沢山の方がフォークの背にご飯を乗せて食べていらっしゃいます。

 

でも、この食べ方、どう思います?なんか食べにくいと思いませんか?お口へ入れるまでに落っこちてしまわないかととても不安になってしまいます。

ナイフフォークでお料理を食べる時、パスタなどを食べるときは別としてフォークは基本的には食材を刺してお口に運ぶわけですから、当然フォークは伏せて使う事になります。元々食材を刺して使う道具で,ご飯を食べるわけですから食べにくいのは当然なことです。

しかしながらこのフォークの曲線を見てみますとスプーンと殆んど変わりません。ですからフォークの背を下にした場合、お料理をすくって乗せて食べることが容易に出来ることはおわかり頂けると思います。

 フォークでご飯を食べるときは下記のようにスプーンの様にすくってお召し上がりになった方が安定していて食べ易く、きれいに見えると思います。皆さんいかがですか。

最後にもう一つ、グリーンピースの様なコロコロと皿の上で転がるものをフォークで頂くときはフォークの背で少し潰してあげるとスッとすくえて簡単に食べられますよ。

お食事中の会話

最近は女性同士の会食が本当に多くなりました。店内も華やかになりますし、この不景気の中、私共からしても本当に有難いお客様です。久しぶりに会うお友達や 幼馴染みの人との会食は、私たちから見てても本当に微笑ましく思い、こちらも楽しくなってしまいます。

 ただ、この女性のマナーと言うテーマで考えますと、少しばかりお話をしておいた方がいいのでは?と思うことがいくつかあります。

それはまず一つに 話の内容はさておき、声の大きさです。個室であれば問題ないのですが、隣のお席まで話の内容がまる聞こえの様な大きさはどうかと思います。とても耳障りですし、内密の話がもれてしまい、後でとんでもないトラブルになるって事もあります。隣のテーブルの方はどこの誰だか分からないのです。気をつけましょう。

 お店側からすると お客様に対して「少しお静かにお願いします」 とはなかなか言い難いものです。お客様の声が大きく鳴り出した場合にお店側は時としてBGMを極端に小さくすることがあります。もしも店内のBGMが以前より少し小さくなったように感じたら、これは「少しお静かにお願いします」と言うお店側からのサインかも知れません。

なかなか気が付かない事なんですが、気が付けるようになればとっても素敵だと思います。

 それからもう一つは、ウエイターが料理をお客様のテーブルにお持ちした時にお話をされている方はタイミングよくお話を止めていただきたいのです。なぜかといいますと、お料理の内容や食べ方などの案内が出来ないからなんです。 「ちょっといいですか。」 なんて言って会話に割り込んでいく訳にはいきませんよね。

「楽しいお話の最中だから」仕方が無いと思うのですが、そんなときにタイミングよく会話を止めていただくと、「この方はなんて気配りのできる方なんだ」って思ってしまいます。

 

   

                  

スマートなパンの食べ方

  

 皆さんこんにちは。今回は久しぶりにこちらのコーナーでパンのスマートな食べ方についてお話して行きたいと思います。

パンと言うのは日本人が食べるご飯と同じく、欧米の国では主食となる食べ物なわけですが、お料理とともに食する場合、実はもう一つ、大切な役割があるのです。それはなんと口蓋洗浄と言いまして、つまりお口の中をきれいにし、お口の周りの汚れを取るという大変大事な役割を担っているのです。後に続くお料理をおいしくいただくためにはパンの存在は欠かせないのです。

で、今日はフランス料理に良く出てくるバケットパン(俗に言うフランスパン)を例に写真を見ながらお話して行きたいと思いまぁす。 

まず、このフランスパンなんですけど、表面がなぜこんなに硬いのかと言うと、時間が経ってもおいしく食べられるように外部から中の生地を 守ってくれているんです。そして湿気も入りにくくなるのでカビも発生しにくくなるんです。 しかしながら、難点もいくつかありまして、パンくずが沢山出るのでテーブルの上だっしゃもなくすみません、これは飛騨弁で散らかっているとか だらしが無い様を言うんですよ。なる事や、表面が硬いためにそのままかぶりつくと唇や舌を切ってしまうことがあるんです。

そんなこんなで、では さっそくスマートな食べ方見て行きましょう

フランスパンはだいたいこのくらいの大きさで、ちぎって食べやすいように何箇所かに切り目が入っています。このまま手で持ってカブリついている女性を見かけますが、見苦しく、ケガの元です。絶対にやめましょう。また、パンは普通、自分の左側に置かれます。よく、皿を自分の真ん中に持ってきて食べてる方がいらっしゃますが、料理が置けなくて困ってしまいます。出来るだけ定位置で頂きましょう。

 

まず、切れ目に親指をかけ、開くようにして二つに割ります。

 

 次にパンの皮の部分を一箇所指でちぎります。

 

ちぎった場所から パンを裂くように開いて行きます。

 

 

 写真の様に、そのまま皮と皮が重なるようになるまで折り曲げます。

 

 まぁ、こんな感じですね。

 

 あとは自分の食べやすいサイズにちぎってお口へと運びます。

 

 こうする事で、皮によってケガをすることもなくなりますし、やわらかい生地の部分でお口に着いた汚れを拭うことも出来るんです。そしてなによりもスマートに見えませんか?。

モデル:mikaさん

 いかがでしたか。 次回もお楽しみに!