楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー4つづき

 

皆さんこんにちは。

前回ワインマナー4の続きです。

まず、赤ワインの表現でよく言われる『フルボディー=重い』という捉え方ですが、これは同じ意味ではないのです。『重い』と表現するワインは口の中で飲み込んだ後にも余韻が長く残り、味や香りに複雑さや、奥行きの深さを感じるようなタイプのワインのことを意味します。また、『重い=渋いワイン』と捉えがちですが、軽くても渋みを強く感じるワインは沢山あります。

対して、 フルボディーですが、コレは言ってみればその名の通り、豊かな肉付きを持ったワインというような意味となり、口に含んだときの味や香りの膨らみ方にとても迫力や,厚みのようなものを感じるワインを表現するときに使います。アルコールもしっかりあるタイプが多いです。

ただし皆さん、このような表現はどちらかと言うとワインテイスティング時に使う表現なので、普段ワインを楽しむ時には少し控えましょう。楽しい食事の時に「うぉ~このワイン、重いねぇ」って言うのはどう思います?褒めていったつもりでもあまり美味しく感じませんよね。それこそ重い空気が流れます。

そんなときは『複雑で奥行きがあり、いいワインですね」って言ったほうがとっても美味しく感じます。

いいワインだからといって『うぉぉぉっナイスボディ!!』とは決して言わないでくださいね。(訳ないか…)

 

おまけ~『重い』からの逆襲

下の2枚の写真を見比べてみてください。 二つとも容量750mlの赤ワインです。なのにワインの重さが……。

              ソムリエ日記ソムリエ日記

 

たしかにワインには軽いワインと重いワインが存在する……。

つづく  

 

 

 

 

 

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー4

ワインの『重い、軽い』って?

みなさんこんにちは。

さてさて、前回お話したように、今回から解りそうで解りにくいワインの表現についてお話してみたいと思います。

まずは赤ワインの説明でよく使われる『重い』、『軽い』についてです。

レストランでワインメニューを見ますとよくワイン名の所に「ライトボディー」「、フルボディー」とかかれていますよね?皆さんも一度は見た事があると思います。この言葉、日本語に直訳すると、ライトボディーは『軽い』って事は解ると思いますが、だれが言い出したのか、なぜかフルボディー=『重いとなってしまいました。

『軽い』に対して『重い』。普通に考えればライトボディーに対してヘビーボディーとなるところですよね。

そして誰かがフル=重いと言い出したが為に、皆さんが誤解をするようになってしまったのです。

 

ソムリエ日記キッチン飛騨

つづく

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナーその3

皆さんこんにちは。

年が変わり、もう、一ヶ月半が過ぎようとしてます。年を重ねると本当に月日が経つのが早く感じます。

今年は高山の方は予想に反して雪がたくさん降ってまして、もう勘弁してぇ~って感じです。

今年もごーぽんのソムリエ日記、がんばりまぁす!みなさんよろしくお願いしまぁ~ス。

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 さてさて、今年もワインについていろいろとお話させていただきたいと思いますが、最近ワインをお勧めするときに少し気になりだしたことがあるんです。

それはワインを表現するときに使っている言葉の意味や,違い、人によって変わる捉え方についてです。

私達はワインの味や香り、感じ方についてそれらを言葉というものに置き換えて お客様に伝えなければなりません。飲んでいただければ手っ取り早いのですが、それもできませんし、なるべく簡単で、わかりやすい言葉や表現を使ってお話しするように心掛けております。っていうか、そのつもりでおりましたし、お客様にもちゃんと伝わっているものと思っておりました。

ある日のゴーポンとお客様のやり取りです。

そのお客様は2名で来店され、5等級のロースステーキを300g、シェアスタイルでオーダーされました。

お客様:「ワインをオーダーしたいんですけどぉ、 どんなワインがこのお肉に合いますかぁ?

ゴーポン:「そうですね、最高ランクのお肉ですので 濃厚なジューシーさとボリュームがあります。口の中に広がる味わいや風味もしっかりとあり、長く続きますので、やはり重めで渋みがしっかりした赤がとっても良く合いますよ。

お客様:「そうですかぁ。じゃ、6~7000円くらいでおすすめのものをおねがいします。

はいっ、喜んで!」

ゴーポンにとってはとても楽しいひと時です。(^^)

お客様:「あのぉ、一つ教えて欲しいんですけどぉ

ゴーポン:「はい。(^^)

お客様:ワインの重いってどういう味なんですかぁ?

ゴーポン:「それはですねぇ、$%%&%&’()==~|)’)’%’)==(%$##%)’&%’ってことなんですよぉ。

お客様:「へぇ、そうなんですかぁ。なんとなく分かりましたぁ。有難うございましたぁ。

ゴーポン「どういたしまして。へへ。

キッチン飛騨ソムリエ日記

そのお客様はそのワインもステーキも大変喜ばれ、お楽しみになり お帰りになりました。

つづく。

 

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー2

皆さんこんにちは。

今年も残すところ後、わずかとなりました。皆さん、今年はどんな年でしたか?ゴーポンの方はと申しますと先日、地元のとても綺麗なお客様から「ソムリエ日記見てますよ」って言われました。もう、そのお言葉だけで、今年一年、良かったなぁ~って思ってしまいました。

泣いても笑っても後数日で、新年を迎えちゃいます。何とか有意義に過ごしたいものですね。

そこで、今年まだ残ってる大きな事といえばそう、クリスマスですよね。殆んどの方はもうクリスマスのディナー予約が決まってる訳でして…。

そんな貴方に用意した今年のファイナルテーマはレストランへのワインの持ち込みについてです。

お祝いに頂いたワインとか、思い出のワインをお店のお料理と共に楽しみたいと思ってる人は実は意外と多いようです。海外の方ではB.Y.O(bottle your own)というシステムがあって、決められた持込料を支払えば持ち込みOKというレストランもあるようで、お店の入り口にちゃんとその旨の表示がしてあるそうです。

日本での場合はというと、まだまだそういったレストランは少ないのが現状です。まずはお店の方に持ち込みの可否を聞いてみましょう。持込OKならば後は料金(持ち込み料、グラス使用料等)、システム等の確認を。料金は大体一本当り1000~4000円位が多いようです。料理のお値段によっては無料になる事もあるようです。

さて問題はその時のルール。

その1:そのお店で一番安価なワインよりもグレードの低いワイン持って行くのはマナー違反。

その2:お店にあるワインと同じワインを持っていくのはマナー違反。

その3:ワインを持ち込んでも何か一杯くらいはお店の物をオーダーしましょう。

補足:ヴィンテージワインやレアワインを持ち込む場合はお店の人にも少し楽しんで頂ける様な配慮をしてあげると、とてもスマートです。

*レストランにワインを持ち込むという事は言ってみれば焼き肉屋さんにお肉を持って行くのと同じ事。あくまでお店の好意で成り立っていると言う事だけは忘れないようにしたいですね。

ではでは皆さん、良いお年を。

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナーその1つづき

彼がその食事の時に請求された金額は なんと!9万7000円だったのです!!

内訳はこうでした。料理:15000円×2=30000円、グラスシャンパン:2500円×2=5000円、白ワイン:1800円×2=3600円、赤ワインボトル:これがなんと、46000円!、サービス料が合計金額の10%で8460円、消費税4653円で合計97713円。

どうですか皆さん。でもこれはけっしてお店側からぼったくられた訳ではないのです。

彼が予約したレストランは都内でも有数の有名レストランでした。そのようなレストランでは30000円を超えるようなワインはざらにあります。20万、30万なんてワインも決して珍しくありません。ただし、そのようなレストランでも1万円を越えないようなワインは必ずあるはずです。僕は彼に「で、そのワインは何だったの?美味しかった?」って聞きました。すると彼は「名前までは覚えてないけど、無茶苦茶美味かった」と言いました。

美味しい料理とワインで楽しい時間を過ごすはずがこんな悲しい結末になってしまった原因は、彼のレストランを利用する上での無知が原因だったと思わざるを得ません。彼は自分のおこずかいを把握し、身分相応のレストランを選び、ちゃんとワイン予算を言うべきだったのです。彼は赤ワインをおまかせで頼んでいました。通常、このようなグランメゾンと言われるようなレストランは、ある程度裕福な方、または会社の接待などで利用する事が多いと思います。ですから、レストラン側もそれなりのお客様、と言う前提で対応します。例えば、いかにも会社の社長風で地位もおありで、レストランの食事に精通している様なお客様がお一人2万円のお食事をされる様な時、1万円のワインをお勧めする様な事は先ずしないと思います。なぜなら、そのような一流レストランでの食事経験も豊富で、舌も肥えていらっしゃるようなお方に料理よりも安価なワインを勧めることの方がかえって失礼になると考えるからです。もちろん接待などで予算が決まっている場合はその中で収めます。僕も「お勧めワインはありますか」って訊かれた時は必ずそのお客様の年齢や風格、しゃべり方や同席される方との雰囲気や時には身に付けている腕時計などをチェックしてから相応のワインを勧めるようにしています。

ソムリエ日記キッチン飛騨ブログ

phot:モンカイノ・デ・マンキューソ (スペイン)

今回、このレストランのソムリエが勧めたワインは、レストランの格式の高さ、、料理の値段とのバランス、クリスマスというシチュエーション、赤ワインにいたってはお客様からの「料理に合う物をおまかせで」という要望があったという事から見ても料金的には適当なセレクトだったと思います。

彼がらが飲んだ赤ワインは46000円という、安くは無いワインでしたが、決して高すぎたワインではなかったと思います。

後に彼に会った時、僕は彼にこう言いました。「レストランのスタッフって一日に何人ものお客を見てるんだよ。あの時のソムリエさんがキミを見て、(このくらいのお客さんならこのレベルのワインで)って考えて出されたワインが自分の思ってた値段より高かったって事は、それって嬉しい事じゃん!。何十万もした訳じゃないんだし。」(本音を言うと彼が飲んだワインが何だったかの方が気になるゴーポン)

彼はこう言いました。「うんんまぁ。それもそうだけどぉ。マジ、本当いい勉強させてもらった。  でもねぇ、何か納得できねんだよなぁ。」

まぁ、別れちゃったから仕方ないか。 とほほほ。 南無阿弥陀仏…

つづく