ちょっと気になるワインのお話④

みなさんこんにちは。

前回までは無農薬や有機農法、オーガニックなどと言われているワインについてお話してきました。有機農法=美味しいワインと言う事ではないって事が少しはお分かり頂けた事と思います。

で、今回はちょっとワインから話を変えて有機農法で作った野菜についてです。

農薬を使わず、過度に有機肥料を与えて作った野菜は栄養過多になってしまい、人間で言うところのメタボ状態ですくすくと育ちます。つまり、水分を沢山含んだ味や香の薄い野菜に育ってしまいます。逆に風味があり、味の濃い野菜って言うのは豊かなミネラルを含んだ土地で自分の力で根を張り巡らせ、時間をかけて育ちます。人間の様に過保護に育った野菜はやはり人間と同じく不健康に育ちます。つまり美味しくない野菜が出来上がります。

今言ったことは少し極端かもしれません。ただ、私が思うのは「有機農法で作った野菜イコール美味しい野菜」では必ずしもそうではないって事なんです。人間も虫に刺されたら薬を塗るように野菜を守るための適度な農薬も必要ですし、また、それを使用していても美味しい野菜は沢山あると思います。

キッチン飛騨ソムリエ日記

 美味しい野菜と言うのは その土地の気候風土に適した栽培方法で健康的に育てられ、収穫される物だと思います。皆さんも有機野菜なる言葉に惑わされること無く、是非、自分の目と舌で野菜の風味を感じ取ってみてください。

「 有機栽培は安全だし美味しい」と信じ込んでいるは多いと思います。少し心配なところです。

ちょっと気になるワインのお話3

オーガニック(有機栽培)ワインって?

 これも最近よく耳にするワインですね。普通、オーガニックと言えば有機農業によって生産された野菜などの事を指します。化学肥料や農薬の使用を極力控え、安全で美味しいものづくりを目指す農業です。このような農法で栽培された葡萄を使って醸造されたワインがオーガニックワインまたはビオワインなどと呼ばれています。

ここまで聞くと、オーガニックワイン=無農薬ワインと思われがちですが、実はそうではないのです。つまり、オーガニック(有機農法)で育ったブドウで作られたワインはありますが、オーガニックワインなどと言うのは存在しないと言う事です。オーガニックとはあくまでブドウそのものに使われる用語です。

これらのブドウでワインを醸造する時、酸化防止剤の添加や人工酵母を使用する事もありますし、このような処理を施すことによって雑菌の繁殖を防いだり酸化防止になるわけです。つまり、オーガニックワインとうたってあっても必ずしも無農薬ではないのです

このような人為的、化学的な処理が決して有害ではありませんし、また有機農法だからといって必ず美味しいワインが出来るとも限りません。すべては造り手がどういうワインを造りたいのかにかかっているのです。

ワインは体に良いからと言って飲むものではないと思います。体に良いからと飲むのであれば漢方薬の方がよほど体に良いはずです。

ワインは愉しむものであると思います。お店に行けば美味しいワインたちが沢山あります。どうか皆さんの自分好みのワイン探しに参考にして頂ければと思います。