番外編~本当にあった怖ぁ~い話。 夏のワインと共に~

それは ゴーポンがソムリエになりたてホヤホヤの、ある夏のお盆のディナータイム時に起こりました。

その日は5時頃から夕立があり、とても蒸し暑く、なんとなくスタッフの士気もイマイチ盛り下がっているような空気が流れておりました。

お盆という事もあってその日のディナータイムはほぼ満席になるくらいの予約が入っており、スタッフもそのためか緊張し、笑顔すらなく、ゴーポンはただただ、無事に今日一日が過ぎてくれる事を望むばかりでした。

18時30分。

5割ほど席が埋まりかけた頃、そのお客様一行は来店されました。小学生くらいの女の子と中学生くらいの男の子がいる家族連れの7名様グループでした。少し緊張されている様な気もしましたが、ごく普通の家族旅行って感じのグループでした。

その頃ゴーポンは他のテーブルで忙しく、あたふたと走り回っており、そのお客様のテーブルは一番信用のおける後輩のH君に担当させました。

なれた口調でリズム良くお料理のご説明後、お飲み物のオーダーを頂いた彼のメモには 先日新しく仕入れたばかりの「シャトーLM」の名前がありました。

(おっ、早速売ってきたのか。なかなかやるねぇ)などと思いつつ、ゴーポンはその場を後にしました。

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事件は起こりました。

それは何の前触れも無く、ゴーポンに忍び寄っておりました。

血相を変え、ゴーポンに擦り寄ってきたH君は目を潤ませながら僕にとんでもなく恐ろしいことを口にしたのです。

ゴーポン:「H君、どうした?何かあった?」

H君:「は、は、はい、」

ゴーポン:「な、何?」

H君:「は、はい、ホストテイスティングの時、グラスにワインを注いだら、

な、何かワインが糸を引いたような・・・・・・・」

ゴーポン:「ナッ、何ぃーーーっつ」

事件の幕開けでした。

つづく

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー4つづき

 

皆さんこんにちは。

前回ワインマナー4の続きです。

まず、赤ワインの表現でよく言われる『フルボディー=重い』という捉え方ですが、これは同じ意味ではないのです。『重い』と表現するワインは口の中で飲み込んだ後にも余韻が長く残り、味や香りに複雑さや、奥行きの深さを感じるようなタイプのワインのことを意味します。また、『重い=渋いワイン』と捉えがちですが、軽くても渋みを強く感じるワインは沢山あります。

対して、 フルボディーですが、コレは言ってみればその名の通り、豊かな肉付きを持ったワインというような意味となり、口に含んだときの味や香りの膨らみ方にとても迫力や,厚みのようなものを感じるワインを表現するときに使います。アルコールもしっかりあるタイプが多いです。

ただし皆さん、このような表現はどちらかと言うとワインテイスティング時に使う表現なので、普段ワインを楽しむ時には少し控えましょう。楽しい食事の時に「うぉ~このワイン、重いねぇ」って言うのはどう思います?褒めていったつもりでもあまり美味しく感じませんよね。それこそ重い空気が流れます。

そんなときは『複雑で奥行きがあり、いいワインですね」って言ったほうがとっても美味しく感じます。

いいワインだからといって『うぉぉぉっナイスボディ!!』とは決して言わないでくださいね。(訳ないか…)

 

おまけ~『重い』からの逆襲

下の2枚の写真を見比べてみてください。 二つとも容量750mlの赤ワインです。なのにワインの重さが……。

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たしかにワインには軽いワインと重いワインが存在する……。

つづく  

 

 

 

 

 

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー4

ワインの『重い、軽い』って?

みなさんこんにちは。

さてさて、前回お話したように、今回から解りそうで解りにくいワインの表現についてお話してみたいと思います。

まずは赤ワインの説明でよく使われる『重い』、『軽い』についてです。

レストランでワインメニューを見ますとよくワイン名の所に「ライトボディー」「、フルボディー」とかかれていますよね?皆さんも一度は見た事があると思います。この言葉、日本語に直訳すると、ライトボディーは『軽い』って事は解ると思いますが、だれが言い出したのか、なぜかフルボディー=『重いとなってしまいました。

『軽い』に対して『重い』。普通に考えればライトボディーに対してヘビーボディーとなるところですよね。

そして誰かがフル=重いと言い出したが為に、皆さんが誤解をするようになってしまったのです。

 

ソムリエ日記キッチン飛騨

つづく

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナー3つづき

 

その日、家に帰ってみると通販で買ったワインが届いておりました。

ふだんは届いたばかりのワインは旅疲れと言う事があるため、5日~7日程度落ち着かせてから開けるのですが、安価なワインのケース買いだったこともありまして、すぐに一本開けたのでした。

いつもの如く、ワインを開けると我が家の団子3兄弟(10歳、8歳、2歳)がたちまち寄ってきます。ゴーポン家では子供が3歳くらいの頃から 舐める程度にワインを口にさせています。(学校の先生、ゴメンナサイ)。

キッチン飛騨ソムリエ日記

子供って大人と比べると素直で単純なもんですから、おいしいとか、おいしくないって事を感じたままに言ってくれるんです。

それが面白く、また子供といえども結構参考にもなったりして ゴーポンの楽しみの一つになってしまいました。

『今日のワインどう?おいしい? ゴーポンはこの前のワインより少し重く感じるんだけど…。』

10歳:『えっ、思いの?!どれくらい?』といいながらワインの入ってるビンを持ち上げるのでした。

ゴーポン:『いやいや そうじゃなくってぇ、重いって言うのはねぇ』

『!?!???』

『ヤバイ…わからないんだ。分かりにくいんだ…。』

ゴーポンの頭の中には今日のお客様とのやりとりが甦って来ました。

キッチン飛騨ソムリエブログ

『ワインの重い軽い』。

多分ふだん何気なく使っているこの簡単な言葉、何も気もとめずに使っておりました。

子供に訊かれてはじめて気づきました。分かって頂けるだろうと自分で勝手に決め付けておりました。

反省です。

その他にもなんかわかりにくい言葉や表現がいくつか出てきてしまいました。

この 簡単でいて分かりにくい表現、ちゃんとお話させていただきます。

 つづく

 

楽しくワインを味わうために知っておきたいワインマナーその3

皆さんこんにちは。

年が変わり、もう、一ヶ月半が過ぎようとしてます。年を重ねると本当に月日が経つのが早く感じます。

今年は高山の方は予想に反して雪がたくさん降ってまして、もう勘弁してぇ~って感じです。

今年もごーぽんのソムリエ日記、がんばりまぁす!みなさんよろしくお願いしまぁ~ス。

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 さてさて、今年もワインについていろいろとお話させていただきたいと思いますが、最近ワインをお勧めするときに少し気になりだしたことがあるんです。

それはワインを表現するときに使っている言葉の意味や,違い、人によって変わる捉え方についてです。

私達はワインの味や香り、感じ方についてそれらを言葉というものに置き換えて お客様に伝えなければなりません。飲んでいただければ手っ取り早いのですが、それもできませんし、なるべく簡単で、わかりやすい言葉や表現を使ってお話しするように心掛けております。っていうか、そのつもりでおりましたし、お客様にもちゃんと伝わっているものと思っておりました。

ある日のゴーポンとお客様のやり取りです。

そのお客様は2名で来店され、5等級のロースステーキを300g、シェアスタイルでオーダーされました。

お客様:「ワインをオーダーしたいんですけどぉ、 どんなワインがこのお肉に合いますかぁ?

ゴーポン:「そうですね、最高ランクのお肉ですので 濃厚なジューシーさとボリュームがあります。口の中に広がる味わいや風味もしっかりとあり、長く続きますので、やはり重めで渋みがしっかりした赤がとっても良く合いますよ。

お客様:「そうですかぁ。じゃ、6~7000円くらいでおすすめのものをおねがいします。

はいっ、喜んで!」

ゴーポンにとってはとても楽しいひと時です。(^^)

お客様:「あのぉ、一つ教えて欲しいんですけどぉ

ゴーポン:「はい。(^^)

お客様:ワインの重いってどういう味なんですかぁ?

ゴーポン:「それはですねぇ、$%%&%&’()==~|)’)’%’)==(%$##%)’&%’ってことなんですよぉ。

お客様:「へぇ、そうなんですかぁ。なんとなく分かりましたぁ。有難うございましたぁ。

ゴーポン「どういたしまして。へへ。

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そのお客様はそのワインもステーキも大変喜ばれ、お楽しみになり お帰りになりました。

つづく。