日本のバーの歴史

さてさて。

今回は日本でのバーの歴史について 少し触れてみたいと思います。

もともと日本のバーって言うのは外国との交通手段が 船舶中心であった時代に、港に立ち寄った外国の人たちを対象としたお店だったようです。

日本人を対象にした初めてのバーは明治43年に東京の日吉町(今の銀座8丁目あたり)に生まれた「カフェプランタン」というお店が最初だったと言われています。その後、バーは続出し、活況を呈するようになりますが、1923年の関東大震災で、バー業界は壊滅的なダメージを受けてしまいます。

しかし、 職を失ったバーテンダーたちは関西などへ移り、店を出すことになります。それが実は大阪でのバーの発展に一役買うこととなりました。

東京では震災後の復興期に再びバーが増え始めるのですが、第二次世界大戦が勃発し、再び東京のバーの灯火は消えることになります。

戦後のバーの元年は1949年であります。といいますのも、この年に全国で酒類販売が自由化され、バーがいたるところで生まれていくことになったのです。                                   

     つづく                                                                  

そもそもバーとは?

 バーのマナーやたしなみ方についてお話しする前に、少しだけこの「Bar」 にかかわる歴史や由来についてお話しておきたいと思います。

 人にお酒を商品として 提供する形態のもの「酒場」 がいつ頃からあったのかというと、紀元前18世紀、古代バビロニア王国で、粘土板に刻まれた、「ハンムラビ法典」に酒場に関する文献が残っていることから、この頃にはすでに酒場らしきものが存在していたことが分かります。

そこにはこんなことが刻まれていたそうです。「もし、ビール酒場の女がビールの代金を穀物で受け取らず、銀で受け取るか、あるいは穀物の分量に比べてビールの分量を減らした場合には、その女は罰せられて、水の中に投げ込まれる」なんとも怖い話ですね。また、古代エジプトでは紀元前14世紀頃のパピルス文書に 「ビールを飲ませる酒場で酔っ払ってはいけない」 などという文言が残っているそうです(酒場の文化史より)                                    

もうすでにこんな時代からバーらしき酒場なるものがあったんですね。で、この「Bar」という名前が使われだしたのがいつ頃からかというと、今からおよそ200年前のアメリカらしいです。当時のいわゆる酒場ではビールやウイスキーを樽から計り売りをしておりました。

お客たちの中には酔っ払うと自ら樽に近づいていって勝手に飲む者が出てきました。これに困った酒場のオーナー達は,簡単に近づけないようにするため、酒樽と客席の間に横木〔バー〕を設置し、簡単に近づけないようにしました(そう、あの陸上競技に使うハードルバーと同じ意味です)。やがてそのバー〔横木)は 横板に形を変え、そこで対面販売するようになり、そういったスタイルの店をバーと呼ぶようになりました。